朝日杯将棋オープン戦速報 1/17 午後 藤井二冠準決勝進出(22時更新)
◆朝日杯将棋オープン戦本戦2回戦(1月17日2:00対局開始)
(先手)豊島将之竜王・叡王 (後手)藤井聡太王位・棋聖
94手で藤井聡太王位・棋聖が勝って、準決勝進出。2月11日、渡辺名人と対戦する。
将棋は、最後の10手がすごかった。相居飛車で、角交換から、藤井聡太二冠が早繰り銀の趣向を見せて、終始将棋をリードして終盤に進む。ところが、84手目、秒読みに追われた藤井二冠が、慌てて3七角の王手と追う手を打ってしまった。豊島竜王は、冷静に5八王と逃げて、形勢が大逆転した。
共に1分将棋。ここで、藤井二冠から、豊島竜王の玉に迫る順がないと、解説者、検討陣、みんながそう思っていたが、ここからがすごかった。
8六歩と飛車先の歩を突いた。一瞬何でもないように見えたが、なんとこれが詰めろだった。1分将棋で、ここまで見えるのかと、みんなが舌を巻く。
豊島竜王の同歩に、8七歩と歩をたらす。これも明確に詰めろ。
豊島竜王が、秒読みに終われ、たらした歩を金で払う。この手が悪かった。この瞬間に、再逆転した。自然な手なのだが、次に7八角と藤井二冠が打って、将棋が決まってしまった。以下6六歩、5九金、6八王、8七角成で豊島竜王が投了。
感想戦の最後の最後に、豊島竜王が、8七同金で、代わりに6八王と寄った。藤井二冠が「届きませんね」と言ったとき、豊島竜王がにこっと笑った。それを合図に感想戦が終わったという。
この二人の将棋は、終盤もつれにもつれる。藤井二冠が何度も逆転負けを喫して、勝てなかった。それほど、終盤まで難しい将棋を指し続ける二人。これで2人の公式対戦は7局目、初めて、藤井聡太二冠が勝利し、豊島竜王の6勝1敗だが、実力は互角。これからも最高峰の将棋が続く。
◆1月17日(日)の結果 藤井聡太王位・棋聖が勝ち上がった
┏豊島将之竜王・叡王
┏豊島竜王┫
┃ ┗飯島栄治七段
藤井聡太王位・棋聖 ┫
┃ ┏大石直嗣七段
┗藤井二冠┫
┗藤井聡太王位・棋聖
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